はじめてのユーザ車検

早いもので、わがFLSTFも今月22日をもって初回登録より三年を迎えることとなり、日本でクルマやバイクなどを乗っている限りは避けて通れない車検の時期を迎えた。


いままでクルマでは何度か車検を通したが、実際には全部ディーラまかせにしてきた。 そういう場合だと、検査前に整備点検をするものだから、まだ使えると思しき部品まで平気で交換してくれやがるもので、いちいち費用がかさむのがいただけない。
特に一昨年のときなどは、いまのヤサに転居して初めての車検だったこともあって、あまり馴染みのない最寄りの同系列のディーラの担当者が「安くしておきますからぜひウチに入れてください!」としつこく云ってくるので代行を依頼したら、実際の金額から5,000円しか割り引いておらず、あまつさえ全額で200,000円とかヌケヌケと請求を出してこられて怒り心頭。 昨今の20歳代のクルマ離れが著しい世の中、こうした部分で暴利を貪るコトで生き残りに必死のクルマ系ディーラの気苦労もわからぬではない。 しかしいずれにせよ、もうあすこのディーラには二度と入れねぇ!と誓って、今年はそこらのガソリンスタンドに出そうと思っていたが、結局この五月にクルマを換えてしまったものだから、とりあえずこちらは再来年まで考えなくてよくなった。


それはそうと今回の二輪のほうは、これまた、なにをするにもいちいち高額なH-Dのコトだから、同じようにディーラまかせでは、一昨年のクルマのときと同じ目に遭うだろうコトは必至。 なんとか回避すべきと思っていると、いつも読んでいる某女史のブログに、自分で検査場に持っていったと書かれているではないか。 あんなにキャシャな女性にでもできるのだから自分にもできようと、今回の仕儀に至ったという次第である。


かくして本日より10日前の9月下旬にネットで予約し、一日に四枠ある三枠目の13:00スタートの時間帯に、所轄の運輸支局へ出向いてきた。 持ち物はできる範囲で揃っているし、自宅から検査場までの道順、所要時間も入念に下調べをしておく。 ユーザ車検の経験者に云わせると「バイクの車検なんてチョロい」みたいなコトをみな口を揃えて云うが、なにごとも初めてというものは慎重になるし、ましてやこれまでで自分に関係あるだろう物事については、ほぼ経験ずみだと思っていたのに、この不惑の歳を迎えてまだ初体験があるというのは、やはりどこか腰が引けるものである。


検査場までは40分もあれば着くのだが、いろいろ余裕を持って11:30くらいにヤサを出発して12:00過ぎに到着した。 しかしながら私は、運輸局が役所だというコトをすっかり忘れてしまっており、そんな時間に行ったところで、やはりというべきか職員どもは、みなさんしっかりと昼休みをとってらっしゃった。 人間相手のナリワイなのだから、こうした部分は昼休みのシフトを組むなどといった工夫を絶やさない民間企業の爪の垢でも飲ませてやりたいものだが、そんな理屈はココでは通じなさそう。 そんなことで、受付してもらえるどころか、検査場で買って書き込む書類すら手に入れられず、結局、早く行ってもあまり意味がないコトを知るハメになる。


そして結局、13:00を過ぎてからはじめて、書類や印紙を買ったり、自賠責保険の手続きをしたりで、実際に検査が始まったのが14:00近くなってしまう。 早く来たんだからヒマなうちにそのへんをできるとよかったのだが、いた仕方なし。 ようやく受付をすませ、ひとつしかない二輪コースに入る。


バイクの車検のことを綴っているブログなんかでは、車体寸法が車検証記載どおりかを測ったり、ボルトの緩みがないかを棒で叩いて調べたりするとのことだったが、私の車体に関してはそれらは一切ナシで、いきなり灯火類の点灯チェック、ブレーキ性能の確認、スピードメータの表示確認、排ガスのCo2含有量確認と、あれよあれよというウチに検査は終了してしまった。 ここの検査官はいい加減なのかと思ったものの、私の後ろに入ってきたヤツの車体には、検査官が四人くらい寄ってたかって測っていたらしいので、そういうわけでもなさそう。


まあ、他人のコトはイイやと、検査用紙を窓口に持っていき、新しい車検証とステッカが交付された。


かくして、無事に車検は終了し、帰宅して新しいステッカーを貼る。 ただ、これまで貼ってあったのを剥がすと、紙がベッタリ残ってしまうので、これをキレイに剥がすにはどうすればヨイかと試行錯誤の末、シンナーで擦ってやると、あっという間にこのようにキレイになった。


そしてこうして新しいステッカを貼ってすべて終了。 これであと二年乗れるようになった。


だいたいこんなところである。